• コラム

2023.01.26

キャットフードの謎あれこれ~海外のキャットフード編~

キャットフードの謎あれこれ~海外のキャットフード編~

tamaで扱っているキャットフードの中には、「これって何でこうなっているの?」「どんなものなの?」と疑問に思っていたことも多いのではないでしょうか。普段は何気なく見ているキャットフードも、じっくりと時間をかけて観察していると「あれ?」と改めて気が付く不思議が隠れているかもしれません。
今回は、そんな「キャットフードの謎」についてtamaのスタッフが調査を行いました。

キャットフードの謎 その1海外フードはなぜ半端サイズが多いの?

キャットフードの量の表記に注目してみると、ブランドによってその量がまちまちであることに気が付いた方も多いのではないでしょうか。
小さいサイズから、454g、1.8kg、5.4kgといった感じです。
「なんだか中途半端だなぁ」と思ったことがある方もいると思います。
なぜ100g、1kg、3kgのようにキリの良い量ではないのでしょうか?
実はこれ、海外(主にアメリカ大陸)で使用されている重さの単位に合わせたサイズになっていて、日本で一般的なグラムやキログラム表記に直した結果、中途半端な数字になってしまっているのです。

キャットフードをはじめとしたペットフードなどの重量の表記は、ポンド(lb)で表されることが慣例になっています。

1ポンド=約454gです。ポンドよりも小さな単位になると、オンスというものがありますが、16オンスで1ポンドになります。1オンスは大体30g前後となります。
このことを踏まえると、中途半端に感じたキャットフードのサイズも少し違って見えてきます。

454g=1ポンド
1.8kg=4ポンド
5.4kg=12ポンド

と、こんな具合でキリの良い量になるというわけです。

キャットフードの謎 その2今の海外のフードトレンド"持続可能性"とは?

最近、キャットフードでも見かける機会が増えてきたキーワードの一つが「持続可能性」とか「持続可能な原材料を使用」。
海外では、現在キャットフードに使用するタンパク源の種類に関して関心を持つ方が増えているそうです。
中でも欧米で注目されているのが、いわゆる「持続可能なタンパク源」とされるもので、安定的に供給できて、なおかつ環境などへの影響を小さくするための取り組みを行った原材料を使用したフードです。

具体的に言うと、以下のようなものが2022年に話題になっていました。

・虫を主なタンパク源としたフード
・酵母や藻類をタンパク源としたフード
・オーガニック原材料を使用したフード

虫を使用したフード、というと抵抗感を持つ方も多いかもしれません。でも、実際のところ猫は野生では虫を食べることは当たり前。(猫って虫を見かけると嬉しそうに捕まえようとしますよね)
栄養の観点から見ても、虫にはタンパク質だけではなく、オメガ3脂肪酸など猫の健康維持に役立つ成分がバランスよく含まれていて、体に良いようです。

虫は、同じ量のタンパク質を作るために飼育に必要な水や餌、飼育に必要なスペースがチキンなどの家畜と比べても少なく、また土壌の汚染やCo2の排出などもかなり抑えることができるといわれています。さらに、虫たちは植物性の栄養を効率よく動物性の栄養に変えることもできるのです。……なんだか良さそうに感じませんか?

虫以外でも、酵母や藻類といった肉や魚以外のタンパク源を使用したフードも注目されています。こちらも虫同様に環境への影響をかなり抑えつつタンパク質を供給することができると注目されています。現在もこの分野の研究は進められているので今後、より簡単で効率的にタンパク質を作ることができれば、一気にメジャーになるかもしれません。

とはいえ、やっぱり猫にとって美味しいかどうかは大切。現状、環境に配慮しつつ猫の嗜好性もバッチリというフードの実現は難しいところがあるようです。
今後の研究に注目していきたいですね。

キャットフードの謎 その3キャットフードの「〇〇ダイエット」を与えてもダイエットにならない!?

現在、私たちが当たり前に使う「ダイエット」という言葉は、「体重を減らす」というニュアンスで使われていることがほとんどです。
でも、海外ではちょっと違った意味で使われています。
もともとこの言葉は英語で"Diet"=日常的な食事、食生活、食習慣という意味や、食事そのものを指す言葉。ステーキだって、ラーメンだってかつ丼だって"Diet"なのです。

そう、Dietという言葉自体には、「体重を減らす」という意味は基本的に含まれません。ついつい、自分の知っている言葉のイメージが浮かんでしまうのですが、これが落とし穴。


海外ブランドではDietを本来の意味=食事、食生活、食習慣という意味で使用しているケースがほとんどです。
ですから、商品名が〇〇ダイエットとか、ダイエット〇〇となっていたとしても、日本人がイメージする体重を減らす、というよりは「健康的な食事」というイメージで作られた栄養バランスだったり、原材料だったりすることが多いのです。

これらのフードは体重を減らすことを目的としては作られていませんので、給与量の通りに食事を与えていたとしても、猫の体重を減らす助けにはなりません。
体重を減らすことが目的のフードの名前は、「ウェイトコントロール」とか「〇〇ライト」「〇〇フィット」とつけられていることが多いです。

おわりに

今回は、海外に関連するキャットフードの情報をまとめてご紹介いたしました。そういえば気になっていた、という情報もあったかもしれません。このほかにもまだまだキャットフードには不思議や謎が多くあります。今後も、キャットフードの謎について随時ご紹介していければと思っています。