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2021.04.15

猫の将来のために始めよう。歯周病予防の方法と意識したいポイント

猫の将来のために始めよう。歯周病予防の方法と意識したいポイント

猫にはいつまでも元気でいてもらわないと困ります。でも、言葉を話すことができない猫は「最近ここが痛いの」「こういうところが気になるな~」と体調について私たちに伝えてくれることはありません。
ですから、一緒に過ごす私たち家族が意識して猫の体調管理を行っていきたいものです。

猫の体調管理のために「何から始めるべき?」と思ったら、シニア期に増えるトラブルのひとつである歯周病予防から始めてみてはいかがでしょうか。
今回は、猫の歯周病を予防するための方法と意識したいポイントをご紹介します。

猫の歯周病ってどんな病気?

猫にとって歯周病がとても怖い病気であるということは、よく知られるようになってきました。
ここでは、なぜ猫の健康維持のために歯周病の予防が重要なのか、ということについてご紹介します。

 

■猫の歯周病の症状とは

猫の歯周病は、歯の根元を覆う歯肉(歯ぐき)の炎症から始まります。
猫の口の中の状態をこまめにチェックしている人でなければ初期の症状に気が付くことが難しいのですが、気が付かないままでいると徐々に症状が進行していきます。猫の歯周病の症状には以下のものがあります。
下に行くほど症状が進んだ状態になります。

【猫の歯周病の症状】
・歯の根本が炎症を起こし赤っぽくなる(歯肉炎)

・歯ぐきから出血が見られる
・歯がグラグラする
・痛みから固いものを食べることを避けるようになる
・口臭がきつくなる
・よだれの量が増える

・歯が抜けてしまう
・鼻水やくしゃみが見られるようになる
・顔が腫れ、触れられるのを嫌がるようになる
・食欲が大幅に落ちてしまう


最初は歯ぐきが赤っぽくなるくらいの状態から、症状が進行していくと歯ぐきから出血したり、歯がぐらつくほか、やがて歯が抜けてしまったり強い口臭が起こることがあります。

猫がそれまで食べていたドライフードを食べなくなってしまったことや、歯が抜けてしまったこと、よだれを垂らすようになってしまうことで異変を感じて動物病院を受診する方もいるようですが、その時にはかなり歯周病が進んでいるケースも多いようです。

 

■猫の歯周病が起こる仕組みと治療

歯周病も人間の虫歯と同じように口内細菌が原因で引き起こされる病気のひとつです。
歯周病の原因になる菌により、炎症を起こることで歯周病に繋がります。

もともと口内に存在している菌が、猫の歯にこびりつくと、粘り気を持つバリアのようなものを作り、どんどん繁殖して「歯垢」を形成します。

歯垢の段階であれば、歯ブラシなどで落とすことも簡単なのですが、歯垢がカルシウムなどと結合した歯石の状態になってしまうと歯ブラシなどで落とすことは至難の業になってしまいます。
固い歯石がこびりついた歯の周囲には、細菌たちが作った毒素が分泌され周囲の組織を炎症させてどんどん症状が進行していきます。


猫の歯周病の治療は、症状の進行状況にもよりますが、初期段階であれば毒素を出している歯垢・歯石を除去することがあります。
歯の根本は意外と歯ぐきの深くまであるので、その深部まで歯石を取り除くことで症状が落ち着くこともあります。
ただし、人間と違い猫の場合は歯垢の除去に全身麻酔が必要となります。

また、ある程度症状が進んでしまっている場合には歯そのものを抜いてしまうかの選択が必要になることも。この時も全身麻酔での手術となります。

 

■高齢猫の歯周病の治療にはリスクも

動物病院では猫の歯周病を治療することも可能ですが、高齢の猫の歯周病の治療にはリスクが伴います。

それは、猫の歯周病の治療のためには全身麻酔を伴う処置が必要になるケースが多いことが関係しています。
高齢猫の場合、若い猫と比べて体力が低下していることもあり、歯周病以外の持病ももっている可能性もあるので全身麻酔での処置をオススメしない獣医師さんも多いです。

また、若い猫であっても歯周病の症状そのものが食欲を低下させるものなので、全身麻酔での処置に耐えられる体力がない場合には治療ができないこともあります。

■ 歯周病菌が心臓や腎臓の病気に繋がるって本当?

歯周病の原因となる菌が、歯ぐきの血管から血液に乗って心臓や腎臓などの別の臓器へと運ばれるとその先で病気の原因になることがあります。

歯周病菌が出す毒素は体中で炎症の原因を引き起こすだけではなく、その先々で免疫細胞と闘うことになります。免疫系の持病を持っている猫の場合、トラブルにつながることがあるのでとくに注意が必要です。

歯周病が気になる猫に tamaスタッフオススメアイテム

無理なく続ける、デンタルケア。

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tama たまサプリ デンタルケア

●原材料
グロビゲンPG(卵黄由来)  ラクトバチルス・クリスパタス(乳酸菌類)  ラクトフェリン  γ-PGA(ポリペプチド類)  ポリフェノール(緑茶、甜茶)  ビタミンC  天然香味料(チキン、ポーク)  デキストリン  ステアリン酸カルシウム

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■使い方はごはんに混ぜて与えるだけ。

猫の歯磨きは至難の業。ですが、やっぱり「猫の将来の健康のためにできることをしていきたい…」というご家族は多いはず。
tama たまサプリ デンタルケアは、猫の毎日のご飯に決まった量をふりかけたり、混ぜたりするだけでOK。これなら、歯磨きが苦手な猫でも日常的にストレスなくデンタルケアを始められます。また、固いものを食べるのが苦手なシニア猫にも使えます。

猫の口内環境を整えることで、これからの将来に役立つ嬉しいサプリメントなのです。

 

■こんな成分がデンタルケアに役立ちます。

tama たまサプリ デンタルケアは、歯垢を落としたりするのではなく、猫の口内で歯周病の原因となる細菌が増えすぎないように環境をコントロールすることを目的としています。
それは、猫の口内の細菌のバランスを維持することが健康維持のためにはとても大切だから。歯石を落としたとしても、その効果は一時的で厄介な細菌が多い状態のままであれば再びぶり返してしまうこともあるのです。
歯石が付きやすい体質の猫や、歯周病になったことがある猫に再発予防のために使うのもオススメです。

★グロビゲンPG
グロビゲンPGは、鶏卵由来の成分で、グロビゲンPGに含まれる「γ-リベチン」が、歯周病菌の出す毒素を中和することで、口腔内の環境を健康維持をサポートする成分として、近年注目されている成分です。

★ラクトバチルス・クリスパタス(乳酸菌類)
「クリスパタス菌」は、人間では、出産時に母親の産道を経由して受け継がれる乳酸菌で、感染症などから守る働きがあるといわれています。近年では、口腔内の環境を健康に維持する働きがあることから、人用だけでなく猫用のデンタルケア用品の原材料としても使用されています。
他にも、初乳に含まれ口腔内の健康もサポートする成分「ラクトフェリン」や、お口の健康維持にも役立つとされる抗酸化物質「ポリフェノール」などを、バランスよく配合しています。
『デンタルケア』は、ご飯に混ぜるだけでこれら成分を摂取することができ、毎日の口腔ケアに役立ちます。

 

猫の歯周病を予防するためのポイント

猫の歯周病は、初期段階では気が付きにくいこともあるので、なるべく予防することをオススメします。
猫の歯周病を予防するために意識したいポイントについてご紹介します。

 

■猫の歯周病予防には「歯磨き」も効果的。

猫の歯周病の予防には、人間同様歯磨きが効果的です。歯周病の原因となる歯垢の段階であれば、歯磨きで十分に落とすことが可能です。

猫用の歯ブラシも販売されていますし、布を指に巻き付けて歯の表面の汚れを拭き取るのも効果的。
ただし、歯周病になっている猫は痛みを感じてしまうこともあるので注意して行いましょう。

あくまで、歯磨きは食べかすや歯垢を取り除くためのものであり、歯石を取り除こうとして強くこすったりしないようにしてください。

インターネットでは、病院などで使用する歯石を落とす際に使用するスケーラーなどが手に入りますが、家庭でスケーラーを使用して歯石を落とすことは難しく、歯ぐきを傷付けて出血させるほか、血管から菌が入ってしまう可能性も高いのでオススメできません。

 

■猫の歯磨き、デンタルケアは段階的に


猫に歯磨きをしたいと思っても、歯磨きが苦手という猫も多いです。無理に歯磨きを行うとストレスとなってしまいます。

小さいころから歯磨きに慣れている猫は別ですが、大半の場合、いきなり口を開けさせて歯ブラシを入れるという方法では拒否反応を見せます。

そこで、最初はまず口元を触られることになれることから始めましょう。徐々に口の端を開けたりして、歯の状態を目視できるようになればOKです。

歯磨きができなくても、猫の歯の状態を家族がチェックすることができれば「歯石が溜まってきたな」「歯ぐきの色がおかしい」と歯周病の初期段階で気が付くことができるようになります。

おわりに

本日は、猫の健康維持のために意識したい歯周病についてと、デンタルケアにオススメのアイテムをご紹介しました。
シニア期になった猫の多くが歯周病や歯肉炎といったデンタルトラブルに悩むことになるといわれています。猫に多い病気のひとつともいわれていますが、対策としてできることの選択肢があまり多くなく、悩んでいるご家族も多いようです。
歯磨きが苦手で、デンタルケアができないままの猫を心配しているという方は、ぜひ今回ご紹介したアイテムを活用して猫の健康管理にお役立てください。