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2025.06.13

【cat life 30®特集】思いのほか多くてビックリ!?一日に必要な水分量って知ってる?

【cat life 30®特集】思いのほか多くてビックリ!?一日に必要な水分量って知ってる?

■【cat life 30®(キャットライフ サーティー)】
■どんなにわがままでも、元気で長生きしてもらわないと困ります。

tamaは、猫にずっと元気に過ごしてほしいと心から願いcat life 30®」―元気に30歳を迎えることがあたりまえになるように― という考えの元、他にはないユニークな商品を情熱を持って開発しています。
猫にずっと元気でいてもらうことを考え、実現するために「cat life 30®」をテーマにした特集をお届け。

第2弾では、猫の健康にも深く関わる「水分補給」について。たくさんの猫に上手に水分補給をしてもらい、ずっと元気でいてもらうために、真剣に深掘りした内容をお届けします。
ちょっと長いですが、最後までお読みいただきたいです。

cat life 30®(キャットライフ サーティー)猫にずっと元気で過ごしてもらうために。
一日に必要な水分量って?ウェットフードで上手にサポート。

突然ですが、猫の体が必要とする一日の水分の量ってご存じですか。
必要な水分を算出する方法はいくつかありますが、ここでは代表的な計算方法で算出した量をご紹介いたします。

■1日の必要カロリー量=必要水分量

猫が1日に必要とする水分は、1日に必要とするカロリー(DER)とほぼ等しいとされています。 避妊去勢をした成猫のDERは【1.2×70×(猫の体重)0.75 】で計算されます。(表1)では、避妊去勢をした成猫が1日に必要とするカロリーを算出し、カロリーと必要な水分量を記載しました。

■表1:避妊去勢をした成猫が1日に必要とするカロリーと水分量(体重別)

体重2kg3kg4kg5kg6kg7kg8kg9kg10kg
カロリー 141kcal 191kcal 238kcal 281kcal 322kcal 361kcal 400kcal 436kcal 472kcal
水分量 141ml 191ml 238ml 281ml 322ml 361ml 400ml 436ml 472ml

※横スクロールで体重10kgまでの猫が1日に必要とする水分量の目安がご確認いただけます。
※さまざまな条件によって必要な水分量は変わりますので、あくまで目安です。

体重4kgの猫であれば、500mlのペットボトルの約半分程度の水分が1日に必要になります。

体重4kgの猫であれば、500mlのペットボトルの約半分程度の水分が1日に必要になります。

例えば、体重が4kgの猫であれば、DERは約238kcalとなり、1日に約238mlの水分=500mlペットボトルの約半分程度の水分量が必要ということになります。
「うちの子はたくさんお水を飲んでるから大丈夫。」と思っていても、体重4kgの猫の場合、500mlのペットボトルの半分くらいの水分が必要、という事実に「そんなに飲んでるかしら?」と心配になった方も多いのでは。

水分は猫にとっても大切な成分。必要な水分量の不足が続くと、膀胱炎や結石症などの泌尿器疾患や、腎臓への負担など、健康へのリスクが高くなり、命に関わる症状に陥る場合も。

しかし、猫は喉の渇きに鈍感で、ウォーターボウルの中のお水を積極的に飲むことが少ないとされています。

■積極的にお水を飲まない生き物、猫

猫の祖先は砂漠の生き物だったから、猫はお水を飲まない説って本当?

猫の祖先は砂漠の生き物だったから、猫はお水を飲まない説って本当?

どうして猫は積極的にお水を飲むことが少ないのでしょうか。
ここで、猫の飲水量が少ない理由として必ず提唱される「猫の祖先は砂漠の生き物だから、説」について深掘りしたいと思います。

2007年に発表された遺伝子解析の結果、私たちと暮らす猫(イエネコ)の直近の祖先は、砂漠での生活に適応したリビアヤマネコだということが判明しました。そのため、猫がお水を飲まない理由として「猫の祖先は砂漠の生き物だから、説」がよく提唱されていますが、それは本当なのでしょうか。というのも、イエネコがリビアヤマネコから分岐して誕生したのは、10万年以上前。いくら猫の祖先がリビアヤマネコであっても、イエネコが砂漠以外で過ごした10万年もの間、猫の体は水分が潤沢にあふれる環境下での生活に順応して変化することはなかったのでしょうか。

■答え「大きな変化はなかった。」

オオカミから家畜化(人間との生活に適応するように、遺伝子の変異や行動の変化を引き起こす過程)されたイヌの場合、36個の遺伝子の変異が確認され、イノシシから家畜化されたブタの場合では、ブタ特有の遺伝子が41種類みつかったとされています。では、イエネコがリビアヤマネコから進化した際に変異した遺伝子の数とは。その数、なんと、わずか13個。
私たちと一緒に暮らす猫は、10万年以上前にリビアヤマネコから分岐してイエネコとして生きるようになっても、体の作りはほとんど変わることがなかったのです。
私たちと一緒に暮らす猫は、砂漠での生活に適応したリビアヤマネコの体とあまり変わることなく、雨が少なく乾燥した環境に適応したまま。猫は相変わらず、喉の渇きに鈍感で、たとえウォーターボウルの中に新鮮なお水があったとしても、積極的に飲むことはありません。
猫が積極的にお水を飲まない理由=猫の祖先は砂漠での生活に適応した生き物だから。というより、猫は砂漠での生活に適応した祖先の体とほとんど変わらないから。

私たちと一緒に暮らしている猫の体の作りは、砂漠での暮らしに適応したリビアヤマネコと大きな変化はない、ということがわかりました。
しかし、お水を飲む量が少なくても、リビアヤマネコとほとんど変わらない猫の体は、体内に取り込んだ少ない水分を効率よく利用するよう、腎臓でおしっこを圧縮し、体外に排出する水分を極力少なくするようになっています。
「だったら、お水をあまり飲まなくてもいいのでは。」その問いに対する答えは「YES、でもあり、場合によっては、NO」となります。
なぜならば、砂漠で暮らしていたリビアヤマネコの主食は、狩りで獲ていた小動物。この小動物の70%程度は水分で構成されているため、リビアヤマネコは、水をあまり飲まなくても、普段の食事から水分も上手に得ることができていたのです。
だから、体が進化する必要がなかったのかもしれません。

■室内で暮らすの猫の水分摂取量は、減少傾向に

ドライフードを主食とする現代の猫の水分摂取量は減少し、水分不足による疾患も増えています。

ドライフードを主食とする現代の猫の水分摂取量は減少し、水分不足による疾患も増えています。

では、ドライフードを主食とすることが多くなった現代の猫はというと。
ドライフードに含まれる水分の含有量は10%程度。そのため、体重4kgの猫の場合・標準的なドライフード(カロリー:350kcal / 100g、保証分析値の水分:10%)を主食としている場合、食事(ドライフード)から得られる水分は、約6.8ml程度。必要とされる量(238ml)のわずか、2.8%しか摂取できていません。
そのため、足りない水分はウォーターボウルの中のお水を飲むことで摂取しなければなりません。

しかし、私たちと一緒に暮らしながらも、猫の体はリビアヤマネコの作りとほとんど変わらないままだから。
相変わらず、猫の体は、喉の渇きに鈍感で、積極的にお水を飲むことは少なく、体は取り込んだ少ない水分を効率的に利用するために、一生懸命、再利用しようとします。その結果、泌尿器・腎臓に負担をかけ続けて、中には命に関わる状態に陥ってしまう場合も少なくありません。

■解決策はリビアヤマネコの食事がヒント

水分不足の解消方法はリビアヤマネコの食事がヒント。

水分不足の解消方法はリビアヤマネコの食事がヒント。

水分不足は、猫にとっても深刻な問題
では、喉の渇きに鈍感な猫は、どうすれば必要な水分を取ってくれるのでしょう。ヒントは、リビアヤマネコの水分の摂取方法に。
先ほどもお話しした通り、水の少ない環境に適応したリビアヤマネコは、体の70%が水分で構成される小動物を狩りで獲ることで、同時に水分も摂取していました。
ということは、私たちと一緒に暮らす猫にも、普段の食事から水分を一緒に摂ってもらうことが解決策となるのです。

■足りない水分はウェットフードでサポートしよう

ウェットフードを上手に使って水分補給をサポートしよう

ウェットフードを上手に使って水分補給をサポートしよう

例えば、水分が80%含まれる85gのウェットフードを1袋あげた場合に摂れる水分は、約68ml。ここに、例えばお湯などを30ml加えてあげることで、98mlの水分補給をサポートしてあげることができます。
これは、体重4kgの猫が必要とする1日の水分量、238mlの約40%に相当します。
砂漠で暮らしていた頃とほとんど進化していない猫の体。水を積極的に飲むような進化を待つより、簡単にできることで、猫の水分補給をサポートしてあげましょう。

ウェットフードで摂れる水分の目安

tamaでは、全てのウェットフード(単品販売)のページに、その製品1缶(袋/カップ)で摂取できる水分量の目安を記載することにしました。
猫の体重から必要水分量の目安を確認して、ウェットフードで上手にサポートしてあげましょう。

では、主食をドライフードだけとした場合、実際にどれだけの水分が不足しているのでしょうか。体重別の給与量をあげた場合に不足する水分量を算出しました(表2)。

表2:主食が「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」の場合

体重2kg3kg4kg5kg6kg~
必要水分量 141ml 191ml 238ml 281ml 322ml~
ドライフードだけ*1で得られる水分量 3.5ml 5.3ml 7.1ml 8.9ml 10.6ml
不足する水分量 137.5ml 185.7ml 230.9ml 272.1ml 311.4ml

*1 「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」でカロリー基準を満たすドライフードを食べた場合に得られる水分量。

表2の下部に、ドライフードだけをあげている場合に不足する水分量の目安を記載しています。このように、ドライフードだけでは、食事からはほとんど水分を摂ることができず、100ml以上の水分が不足しています。そこで、tamaでもおすすめしている「one more happy dish」作戦を実行して水分補給をサポートしてあげましょう。

■ 「one more happy dish」とは

「one more happy dish」とは、食事の楽しみと健康への合言葉。栄養バランス+水分+おいしさを実現させる組み合わせ。
tamaでは、猫への食事はドライフードだけではなく、必要に応じてウェットフードをあげることもおすすめしています。
ドライフードに直接トッピングした食事が苦手な猫には、別のお皿にわけてウェットフードも楽しみましょう
「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」なら、低カロリー(100g中、333kcal以下)で、適度なタンパク質(32.5%以下)に仕上げ、給与量を調整すれば、サイドメニューも楽しめるバランスに仕上げています。

水分補給をウェットフードでサポートしてあげる場合、例えば「tama 総合栄養食 ツナシリーズ(80g)」1缶で得られる水分量の目安は70.8ml。
実際に「tama 総合栄養食 ツナシリーズ(80g)」1缶~2缶あげて、「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」で必要なカロリーを補った場合の、不足する水分量を表にしました(表3-1、表3-2)。

表3-1:「tama 総合栄養食 ツナシリーズ(80g)」を1缶あげて
■「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」でカロリー基準を満たす量あげた場合

体重2kg3kg4kg5kg6kg~
必要水分量 141ml 191ml 238ml 281ml 322ml~
ウェットフード(1缶)でサポートする水分量*2 70.8ml 70.8ml 70.8ml 70.8ml 70.8ml
カロリー基準を満たすドライフードの量*3 33.8g 48.9g 62.7g 75.7g 88.1g
不足する水分量 67.1ml 115.8ml 160.5ml 202.5ml 242.4ml

表3-2:「tama 総合栄養食 ツナシリーズ(80g)」を2缶あげて
■「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」でカロリー基準を満たす量あげた場合

体重2kg3kg4kg5kg6kg~
必要水分量 141ml 191ml 238ml 281ml 322ml~
ウェットフード(2缶)でサポートする水分量*2 141.6ml 141.6ml 141.6ml 141.6ml 141.6ml
カロリー基準を満たすドライフードの量*3 20.9g 36.0g 49.8g 62.8g 75.2g
不足する水分量 -2.4ml 46.3ml 91.0ml 133.3ml 172.9ml

*2 「tama 総合栄養食 ツナシリーズ(80g)」1缶または2缶でえられる水分量。
*3 「tama プレミアムキャットフード(ボナペティ)」でカロリー基準を満たす量。

1缶あげた場合、4kgの猫で不足する水分量は160.5mlですが、2缶あげると足りない水分量は91mlと、ウェットフードでかなり水分補給をサポートできていることがわかります。
さらに、ウェットフードにお湯を足してあげるなどすると、不足する水分量をさらに補えます。必要とする水分は、目安量を満たす量ではなく、超える量を摂れるように意識しましょう。(強制給水などであげる場合は除きます。)
猫は味のないお水は好んで飲みませんが「これなら飲んでもいいかな。」と思ってくれるような方法で、上手に水分補給をサポートしてあげたいですね。

■ ウェットフードに関する噂の検証

水分補給に役立つウェットフードですが、いいことばかりではないよ。といった噂を目にすることも。
では、ここではその気になる噂を検証してみます。

●噂の検証:その1
ウェットフードをあげると歯周病になりやすくなる!?

ウェットフードはドライフードよりも歯につきやすく、そのため口内環境が悪くなり歯周病になりやすくなる、って聞いたことがある。という方も多いのではないでしょうか。では実際のところ、どうなのでしょう。結論としては、やはり、ウェットフードの方が歯周病の初期段階である歯肉炎の症状が出やすいようです。ということは、ウェットフードはあげない方がいいのでしょうか。
tamaの答えはNoです。なぜなら、水分不足から起こす病気には、膀胱炎や尿路結石のほかに、より重篤な状態につながる場合もある尿管結石や、その尿管結石が起因となる腎不全など、命に直結する病気もあるから。そのため、tamaではウェットフードでしっかり水分補給をサポートしながら、日々のお口のケアはサプリメントなども上手に使ってケアしてあげてほしいと考えています。

噂の検証:その2
おいしいものをあげると、ドライフードを食べなくなる!?

ドライフードよりも香りの強いものが多いウェットフードを好む猫は多いものです。そのため、ウェットフードの味を覚えてしまうと、ドライフードを食べなくなってしまうんじゃないか、心配になる方もいらっしゃるのでは。しかし、水分が多く含まれたウェットフードのにおいは変わるのも早いため、一日に何度も食事をとる習性のある猫にとっては、ウェットフードに比べ長時間おいしい香りを放つドライフードの魅力も特別なもの。それよりも、ウェットフードに食べ慣れず、水分を摂ってもらいたいときにウェットフードを食べてくれなかったり、好きなウェットフードがわからない、といった状況の方が深刻。
毎回の食事ではなく、一食をウェットフードに変えてみたり、ドライフードにトッピングしたり、その子に合ったスタイルでウェットフードを取り入れて、水分補給をサポートしてあげてください。

ドライフードはウェットフードに比べ、開封後も長期保存ができるなど便利。だけどドライフードだけでは猫の健康を損なうリスクも。ウェットフードを上手に使って、みんなで一緒に元気な30歳を目指しましょう。