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2019.12.12

あくびが多い時や臭い時は病気のサイン?猫のあくびの仕組みとは

あくびが多い時や臭い時は病気のサイン?猫のあくびの仕組みとは

1日の大半を寝て過ごす猫。そんな猫と暮らしていると、猫があくびをしているところを見る機会も多いと思います。しかし、猫のあくびに伴って、口臭がいつもよりきついなど他の症状がある場合は、何かの病気のサインかもしれません。
今回は、猫のあくびの仕組みやその理由、あくびがきっかけで気づくこともある病気についてご紹介します。

猫のあくびの仕組み

あくびは私たち人間をはじめ、鳥類や爬虫類にも起こる生理現象の1つです。
実は動物があくびをする意義はいまだ解明されておらず、明確な働きも分かっていません。
しかし、あくびをする際に大きな口を開け、普段使わない筋肉と神経を動かし、多くの酸素を血液中に送り込んでいることから、あくびには、何らかの原因で一時的ににぶくなった脳や体を目覚めさせる働きがあるのではないかといわれています。

基本的にあくびのメカニズムは人間も猫も同じなので、猫もあくびをすることで、空気を深く吸い込み、酸素を脳や体に行き渡らせているといえるでしょう。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

ほへー。あくびのことって良くわからないことが多いんでありますか。ボクちん毎日しているからそんなイメージなかったであります!

ランラン先生

ランラン先生

毎日しているからこそ、分かっていないこともあるのかもしれませんよ。無意識で起きる反応ですし、当たり前すぎて…ですね。

猫があくびをする理由

1日の大半を寝て過ごす猫は、あくびの回数も人間よりも多いといわれています。しかし猫は、人間のように眠い時や退屈な時だけにあくびをするというわけではありません。

それでは、猫があくびをする理由について詳しく見ていきましょう。

■活動開始のサイン

猫は、寝起きや食事前などのタイミングであくびをすることが多くあります。これは「今から活動開始するぞ!」というサインで、あくびをして脳や体を活性化させ、気合を入れているのです。

人間でいうと、運動前の「ストレッチ」や「準備運動」などがそれにあたります。

DOG's TALK

王子

王子

くあああ~…。

王子

王子

むむっ。あんなところに小さい虫さんが…(おしりフリフリ)

ランラン先生

ランラン先生

あくびをしていたかと思えば、急に走り出すとか、猫には割とよく見られる行動のような気がしますね。

■不安やストレスを感じているサイン

猫は、不安やストレスなどで緊張すると、気持ちを落ち着けるためにあくびをすることがあります。これは「転嫁行動」と呼ばれる、緊張や興奮、動揺などを感じている時に自分をリラックスさせるために行う行動で、毛づくろいも転嫁行動の1種といわれています。

人間でいうと「ため息」や「貧乏ゆすり」がそれにあたります。

■リラックスしている時のサイン

ブラッシングやマッサージ中に猫があくびをしたら、それはリラックスしているサインです。

リラックス中は、ストレスの緩和や精神を落ち着かせる役割のある「セロトニン」や「オキシトシン」などのホルモンが多く分泌されるため、あくびが出やすくなります。

DOG's TALK

ムー

ムー

ねえ、リラックスとストレス状態って真逆の状態じゃない?同じようにあくびをするものなのね。ちょっと意外かも。

ランラン先生

ランラン先生

確かに、反対のように見える状態でも同じような反応が出るのは面白いところですよね。

猫のあくびで病気が分かる?

猫は日常的にあくびをする動物のため、あくび自体の回数が多くてもそれほど心配する必要はありません。
しかし、あくびの他に何か症状がある場合や、あくびをした息に臭いが伴う場合には、病気のサインの可能性があります。
ここでは、猫のあくびが気が付くきっかけになる病気についてみていきましょう。

■猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)・猫風邪

猫も人間同様に、あくびをした時に涙腺が刺激され涙が出る時があります。眼の中にホコリが入ったり、ハウスダストなどにアレルギー反応がある場合のほか、体質的なもので涙が出やすい猫もいます。しかし、常に涙の量が多かったり、くしゃみやせきも伴っていたりする場合は、猫ウイルス性鼻気管炎や猫風邪にかかっている可能性があります。

■歯周病・口腔内腫瘍・猫エイズ

あくびの後に猫の口からヨダレが出ていたり、嫌な臭いがしたりする場合は、さまざま原因が考えられます。その代表的な病気が、歯についた歯垢・歯石によって歯肉に炎症が起きる「歯周病」です。シニア期以降の猫には多く起こりやすい症状ですので、猫たちの構内環境は定期的にチェックすることをお勧めします。とはいえ、猫は基本的に口内ケアを行うのは難しい動物ですので、あくびをしたときに口の中の様子を見るなどするのもよいですね。

歯周病になると猫はヨダレを垂らすことが多くなる他、口臭がひどい場合は歯槽膿漏の手前の段階であることが考えられます。また、歯肉や舌などに腫瘍ができる「口腔内腫瘍」や、猫特有のウイルスに感染することで起こる免疫不全の病気「猫エイズ」の場合も、出血や膿、免疫力低下による歯周病悪化によって口臭がひどくなる傾向があります。

■腎不全

あくびをした後、猫の口からアンモニア臭がする場合は「腎不全」の可能性があります。腎不全は、腎臓の働きが低下する病気です。口臭の他、食欲不振や嘔吐なども起きやすくなるため、そのような症状が出たら注意が必要です。こちらもシニア期以降の猫に顕著に起こりやすくなる病気です。口臭などの症状が起きる前に、シニアの猫は定期的に検診などを行うことで早めに病気に気が付くことが可能ですので、こちらも動物病院で猫たちの健康状態をチェックすることがポイントです。初期から対策を行っていくことで猫たちの長生きを応援することができます。

DOG's TALK

ランラン先生

ランラン先生

必ずしもあくびをよくするから病気だ!ということではありませんので注意してくださいね。あくびだけではなく、それ以外にも病気のサインとなる症状があるはずです。心配なようであれば、かかりつけの獣医師さんに相談してみましょう。

おわりに

今回は、猫のあくびの仕組みやその理由、あくびをきっかけに気づくことがある病気についてご紹介しました。

猫はあくびの回数が多い動物のため、回数が多いからといって特別に心配する必要はないかと思いますが、猫たちの口の中の状態を確認する機会にもなります。
しかし、あくびの他にも口臭がひどいなどの症状がある場合は、他に変わったことがないかどうかも一緒にチェックしてみてくださいね。