猫用のサプリメントやオヤツなどに使用されている原材料をチェックしていると、時々『ビール酵母』と書いてあるものを見かけます。
「猫にビールなんて…」と思われる方もいるかもしれませんが、実はビール酵母は猫にたくさんのメリットをもたらしてくれる存在なんです。

猫にビール酵母を与えることでどんなメリットがあるのか、そして安全性など気になることについてスタッフ猫たちが調査してきたようですので、その結果をご覧ください。

ビール酵母は安全でおいしい

■実は…猫の嗜好性が高い

猫の好みにもよりますが、一部の猫たちの中には、ビール酵母が放つ独特のにおいが大好き！という子もいるのは事実です。
猫の好みは猫の数だけ存在していますので、全ての猫たちにいえることではない…ということには留意する必要がありますが、好きな子は大好きで、クセになるという感じなので、人間でいうところの珍味のような感じでしょうか。
ビール酵母のにおいが食欲を促進し、以前よりも食いつきがよくなる、という意見も多く見られます。
食が細い猫にはビール酵母を継続して与えているというtamaのスタッフもいます。

ビール酵母に猫の食欲を刺激するような成分が含まれているわけではありませんが、豊富なアミノ酸やビタミン類、ミネラル、核酸などの栄養をバランスよく摂取できる酵母は、猫も本能で「食欲がない時に役立つもの」だと分かっているのかもしれません。
猫の元気がないように見える時、食が細くなっている時には、ビール酵母を栄養面のサポートとして活用するのもオススメです。

ビール酵母が持つ栄養

ビール酵母には様々な栄養が含まれています。中でも猫の健康に深く関係すると考えられているものをピックアップしてご紹介します。

■細胞の再合成に必須の「核酸」

「核酸」とは、遺伝子情報を含み、細胞の設計図といわれる「DNA」と、設計図を読み取る大工さんと言われる「RNA」によって構成される成分。
新しい細胞を作り出すために必要な成分である「核酸」は、肝臓や腎臓で作られますが、人間では20歳あたりをピークに加齢とともに減少するといわれています。
猫でも同様に、加齢に伴い徐々に核酸は減少していくことが、細胞の入れ替わりのサイクルに影響し、老化に関係している可能性があります。核酸を一定量取り入れることが、若々しさを維持することにつながると考えられています。
また、ビール酵母には、核酸のひとつであるRNAが豊富に含まれています。
体内にRNAが十分にあれば、肝臓がDNAを再合成して、核酸として体内で使用されるようになります。

■「必須アミノ酸」をバランスよく

■そのほかにも、こんなメリットが！

ビール酵母を継続して与えていると、ウンチの状態が良くなった…という話もあります。
実は、ビール酵母には腸内細菌の増殖に必要なさまざまな栄養素（ビタミンB1・B2・B6、アミノ酸、核酸、食物繊維など）も豊富に含まれています。
腸内環境を整え、腸内細菌の働きを健康的に維持することも期待できる食材でもあるのです。

腸内に暮らす細菌たちの数を、適切なバランスで維持させることが健康維持の秘訣。そのために役立つ栄養素がバランスよく含まれているのがビール酵母の特長なのです。

実際にキャットフードの原材料のひとつとしてビール酵母を使用しているものもあります。これは栄養補給や栄養バランスの調整としてだけではなく、プロバイオティクスとして使用されていると考えられます。

こんな猫は、ビール酵母がオススメです

おわりに

今回は、猫の健康管理に役立つビール酵母に注目してみました。私たち人間にとって身近な存在でもある酵母。猫たちの健康維持にも役立てられているんですね。
適切な方法で与えれば、きっと猫たちの元気をサポートしてくれるはず。ぜひお試しください。