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2020.11.19

猫と過ごす冬の室温はどれくらいにするべき?冬に気を付けたいポイントまとめ。

猫と過ごす冬の室温はどれくらいにするべき?冬に気を付けたいポイントまとめ。

寒さが厳しい冬には、猫と過ごす部屋の温度を気にしているという方も多いですよね。猫の健康維持のためにも、知っておきたい「猫の冬の室温」や「注意点」。
今回は、猫たちと冬を楽しく快適に過ごすために知っておきたい情報をスタッフ猫たちがご紹介します。

猫にとっての過ごしやすい冬の室温とは

猫たちが快適に感じる室温は、約20℃~25℃前後といわれています。これは一年を通して共通ですが、もちろん猫によって暑がりな猫もいれば寒がりな猫もいて、個体差があります。
一見するとフワフワで温かそうに見える長毛の猫であっても、寒がりな子もいますし、短毛の猫でも暑がりな猫というものもいます。もともと、猫は自分にとって快適な場所を探すのがとても上手な生き物です。
室温が暑いと感じたら涼しい場所へ、寒いと感じたら暖かい場所へと自分で移動していきますので、あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、目安として参考にしてみてください。

DOG's TALK

ランラン先生

ランラン先生

陽が出ている間であれば、日向の窓辺で日光浴をするだけでもとても暖かくなれますし、リラックスもできますね。

ゴロー

ゴロー

気持ちよくって、ついつい無防備な姿になってしまうでありますよー。まさに幸せ~って感じであります。

ランラン先生

ランラン先生


エアコンなどを使って室温管理をしなくては!と考える方も多いかもしれませんが、猫は日光浴などで暖を取ることもできます。同居猫がいれば一緒にくっついて寝て温まったりもします。

ゴロー

ゴロー

猫なりの生活の知恵ってやつがあるであります。えへん。

こんな様子に注意!猫が寒さを感じているかも。

猫にとっての適温というのは、個体差もあってなかなか見定めるのは難しい部分もあります。ただ、猫が寒さを感じている時にとる行動から読み取ることはできます。

■ 猫が寒さを感じている時に見せるサイン

・お腹を隠すように寝ている
・トイレに行く回数が減る(トイレ周辺が寒い場合がある)
・水をあまり飲まなくなる
・(普段人間の膝の上などに乗らない猫が)膝の上などに乗りたがる


特に注意が必要なのが、トイレに行く回数が減るということ。
トイレに行く回数が減ると、膀胱内の尿が濃くなり膀胱炎などのトラブルに繋がりやすくなります。トイレの周辺が寒い場合は、猫がトイレに行きたがらなくなることがあります。

猫のお気に入りの場所の近くにトイレを増やしたり、トイレの周辺を暖かくするなどの工夫が必要になる場合があります。

猫と過ごす冬の注意点

室温の管理のほかにも、猫と一緒に過ごす冬、気を付けたいポイントをまとめてみました。

■猫が自由に行き来できるように室温に幅を持たせる


室温に関していえば、家の中でも室温に幅を持たせることがポイントです。猫は自由に自分にとって居心地の良い場所を移動して過ごす傾向があります。
ですから、暖かい場所と少し涼しい場所といった感じで部屋や場所ごとに多少温度に幅を持たせると、自分の好きなタイミングで場所を変えて過ごすことができます。

猫に留守番してもらう時も同様で、暖かいベッドやペット用ヒーターを設置したのなら、エアコンをつけっぱなしにするのではなくタイマーにしておくなどして、気温差を作る方が快適に過ごせることもあるようです。

 

■暖房機器には注意が必要

暖房機器には様々な種類がありますが、猫と一緒に暮らしていく上であまり適さないものもあります。たとえば、ガスや電気、石油を使ったストーブです。
猫が飛び乗ってやけどをしてしまったりするほか、毛が放熱部に入り込んで火事の原因になることも考えられます。
また、好きな猫も多いというこたつも、局所的に熱くなるものなので、やけどをしてしまったり、長時間入っていることで熱中症のような状態になってしまうこともあるのだとか。猫がこたつの中に入っている間は、こたつのスイッチをオフにするようにしましょう。

DOG's TALK

ムー

ムー

ムーのお友達の猫は、昔こたつに入っていて髭を焦がしたことがあるそうよ。あったかくて暗いこたつの中って、とても魅力的だけど注意したいわね。

ランラン先生

ランラン先生

猫は、本能的に暗くて狭いこたつの中のような場所に入ってしまいます。しかもそこが暖かいとなると、なかなか出てこれなくなってしまうのかもしれませんね。

ムー

ムー

安全な暖房器具ってないのかしら?

ランラン先生

ランラン先生

すべての条件にマッチしたものはないと思いますが、比較的猫との暮らしに向いている暖房器具としては、ホットカーペットやオイルヒーター、エアコンなどが人気のようです。

■湿度の管理も気を付けよう


冬は空気が乾燥しやすく、暖房器具を使用することでさらに空気が乾燥します。猫にとっても乾燥は大敵。空気の乾燥により、被毛が静電気を帯びてほこりやゴミを吸い寄せてしまうこともあります。
また、猫とのコミュニケーションを取ろうとしたとき、静電気が発生してバチッ!と猫にストレスを与えることになるかもしれません。

猫が快適に過ごすことができる湿度は、40~60%程度といわれています。冬の湿度は暖房をつけっぱなしにしていると、30%台になっていることもあるので、やはり注意が必要。加湿器を設置したり、洗濯物を干したり、濡れタオルを吊るすだけでも湿度を上げることは可能です。
ただし、アロマオイルを入れて使うタイプの加湿には注意が必要です。猫にとって中毒症状を引き起こす成分が含まれるアロマオイルもあるので、オイルは使用せず、アロマディフューザーではなく加湿器として使いましょう。
温度と合わせて適度な湿度が維持できるように、湿度計もチェックするのがオススメです。

 

■飲水量にも注意が必要

猫が過ごしやすい環境づくりを意識する時、水飲み場へのアクセスにも注意が必要です。冬は、猫が良く過ごしている場所の近くに水飲み場を増やすことがオススメです。
猫は寒くなると飲水量が減る傾向にあります。これは体温調整のために水分を摂取する必要性がなくなることと、冬にはあまり動きたがらない猫が多くなるためです。
猫がよく過ごしているお気に入りの場所があれば、その近くに水飲み場を増やしてスムーズに水を飲むことが出来るようにすることも、意識してみてください。
飲水量を十分にすることで、猫のオシッコの回数や量が減るのを防ぎ、膀胱炎などのオシッコトラブルの予防にもつながります。

DOG's TALK

ランラン先生

ランラン先生

飲水量が減っている時は、ピューレタイプのオヤツやゴートミルクなどの水分量が多いオヤツを取り入れて、意識的に水分摂取量を増やすなどの工夫が効果的です。また、飲水量が減っているように感じたら、冷たい水ではなく、人肌程度の温かいお湯を飲ませてみるのもオススメです。

ナナ

ナナ

寒い時期だけ総合栄養食タイプのウェットフードを主食として取り入れるのもオススメなんだって~。おいしいし、自然に水分がとれるから無理なく続けられてあたちもお気に入り。美味しくって健康にもいいってうれしいよね~。

おわりに

猫たちも寒さを感じるとあまり動かなくなるなど、行動にも変化が見られます。生活の中での猫のストレスを減らすことは健康維持にもつながります。今回ご紹介したポイントをチェックして、猫にとって過ごしやすい冬の暮らしを作っていけたらいいですね。