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2023.08.03

猫の食欲不振対策に、キャットフードの「与え方」を変えてみよう。

猫の食欲不振対策に、キャットフードの「与え方」を変えてみよう。

暑い日が続く夏。猫の食欲も落ち込みがちですよね。
少しでも食べて元気になってもらおうと、フードを変えてもあまり食いつきが変わらない…というお悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
もしかすると、食欲が戻らないのは猫への食事の「与え方」に理由があるのかもしれません。

今回は、猫の食欲を刺激する「食事の与え方」についてご紹介いたします。
食べてくれない、元気がない…そんな猫たちの健康管理のためにお役立ていただければ幸いです。

猫の食欲不振は、キャットフードの与え方が理由かも…。

猫の食欲不振の背景には、体調不良などが隠れていることもありますが、動物病院で相談しても「異常なし」というケースも少なくありません。
この時、見落としがちなことに「猫の食事スタイル」はどうかという点があります。
猫の理想的な食事スタイルってどんなものなのでしょうか?

■猫は生まれながらのハンター

猫は、本来狩りをして食べものを手に入れていた動物です。狩りへの欲求と食欲には深い関係性があると考えられています。
私たち人間と暮らす猫たちは、フードボウルに出されたフードをただ食べるだけ、になってしまっていないでしょうか?
これって、猫本来の食事スタイルとは言えませんよね。

猫は狩りに近い遊びが大好きです。
遊びを取り入れることでエネルギーを消費するだけではなく、本能が刺激されて狩りを成功させた満足感から、お腹が減って食欲が戻るケースもあるようです。
猫の食欲は、ごはんが美味しそうだと感じるかどうか以外にも、狩りの欲求が満たされているかどうかも非常に重要な要素になっています。

■猫は「ちょこちょこ食べ」が普通

食べ残しをするのが気になる…という方もいるかもしれません。
でも、猫は本来、食事を何回かに分けて食べる習性がある動物です。

猫は新鮮な食事を好み、基本的に食べ物を貯蔵するということをしない「新鮮肉食者」です。一度にたくさん食べて、食べ溜めるということもせず、必要な分だけを美味しく食べるという生き物です。
そして、お腹が減ったな、と感じたら狩りを始めるというのが猫たち本来のスタイル。

ネコ科の動物のライフスタイルを踏まえて考えると、猫の食事回数は「決まっていない」というのが本来の形といえます。
お腹が減ったら食べるし、ある程度食べて満足したらウトウトし、またお腹が減ったら食べるというのが猫本来の食事のスタイルなのです。

猫本来の食事スタイルを再現しよう!

さて、ここまでで猫の食事スタイルについて分かっていただけたと思います。
現在、主流となっている「決まった時間に」「決まった量を」「いつものフードボウルで」食べるというのは、猫の本能を刺激する食事ではないことはイメージできたのではないでしょうか。
私たちだって、1日に5回も6回も食事の時間があったり、深夜に起こされて食事を出されても食欲がわかないと思います。
見落としがちなことですが、「食事のスタイル」って本当に大切です。

だから、猫が持っている肉食動物としての習性や本能に合わせた「ハンティング」と「ちょこちょこ食べ」を実現してあげれば、猫の食欲の起爆剤となるかもしれませんよね。
猫の食欲を刺激するための工夫をご紹介いたします。

食欲不振対策その1ハンティングをイメージさせよう

猫にとって大切なハンティング。
集中して、運動することでエネルギーが消費されるだけではなく、獲物を捕まえた、という達成感から猫の食欲が刺激されるともいわれています。

少し前まで猫がネズミや小鳥を捕まえる、という光景は見られましたが、現代の私たちと暮らす猫たちは、あまり狩りの機会に恵まれているとは言えません。
そこで、私たち家族が猫たちに「狩り気分」を楽しんでもらえるような遊びを取り入れてあげるのがオススメです。

例えば、以下のような取り組みがオススメです。

・釣り竿タイプのおもちゃで獲物の動きを真似してみる
・猫じゃらしタイプで獲物が物陰に隠れたり暴れる様子を真似する
・鳥の羽や動物の皮など、猫が興奮する素材のものを使ってみる

釣り竿や猫じゃらしタイプのおもちゃを使う際、猫の狩りの場面を再現するように物陰におもちゃを隠れさせたり、捕まりそうになったら飛び上がるなどの動きを取り入れると、猫はもっと遊びに夢中になってくれます。
猫やネコ科の動物の狩りの映像などをじっくり観察し、猫が喜びそうな動かし方を研究してみてください。

ポイントは「最終的に猫が勝つ」ことです。
猫の狩りは獲物を捕まえることですから、家族が夢中になりすぎて、猫から逃げ回りすぎると「もういいよ」と猫が諦めてしまうかも。適度に負けてあげることも大切です。

食欲不振対策その2宝探しをしてみよう

猫の狩りは、複雑なプロセスで構成されています。その中には、物陰や狭い隙間に隠れた獲物を探し出す時間も含まれます。
ニオイや足音といった情報や、猫が本来持っている本能的な直感で、どこに獲物が隠れているのかを探したり、考えたりするのも大切なハンティングの一部です。

猫の「探す欲求」を満たすためには、猫の食事やオヤツを思い切って家の中の色々な場所に隠してしまうことが効果的!
ドライフードやオヤツを隠すときには、「No Bowl Cat Feeder」(ノーボウルキャットフィーダー)が役立ちます。

猫の興味を引くネズミのような形をした器の中に、キャットフードやオヤツを入れて、家の中の色々な場所に隠すことで、猫自身が「獲物を探す」「獲物をハンティングする」「食事をとる」という一連の行動を体験できるようになります。

キャットフードやオヤツの香りがすることに気が付いた猫は「なんだかいい香りがするな~」と宝探しを始めます。この刺激がとても大切。
自分で探し出した獲物を食べることで、猫が持っている「狩猟欲求」と「探す欲求」の両方が満たされます。
早朝や深夜に「お腹が減ったよ~」と家族を起こしに来る猫にも効果的。家の中の色々な場所に隠しておくことで、猫がワクワク宝探しに夢中になってくれます。(毎回違う場所に隠さないと、猫はすぐに気が付くようになります)

猫本来の食事スタイルを追求した、新しい与え方。

猫本来の食事スタイルを追求した、新しい与え方。

No Bowl Cat Feeder(ノーボウルキャットフィーダー)

5匹のマウスにドライフード(もしくはトリーツ)を専用のスプーンを使って入れます。 その5匹のマウスを家の中に隠しておくだけです!
始めは慣れていませんが、少しずつ教えれば理解していきます。まずは好みのフードやトリーツを入れたマウスを猫の前に置いて、中に美味しいものが入っていることを認識させましょう。少しずつ遠くに置いたり箱に隠したりしているうちに、探すのに慣れていきます。

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食欲不振対策その3一緒に知恵比べを楽しもう

時には、狩りには「知恵」が必要になる場面も。獲物の逃げ道をふさいだり、待ち伏せしたり…。猫の狩りだって、いつも正攻法で上手く行くわけではありません。
何度も繰り返しの試行錯誤が必要になることだってあるはずです。

そんな狩りでの「知恵比べ」を再現してみるのもオススメです。
「こうすると、こうなる」という因果関係を理解すれば、猫がいろいろな工夫をすることで狩りの工程を複雑にすることもできます。
猫との遊びを複雑に、楽しくしてくれるのが「知育オモチャ」です。

知育オモチャと一言で言っても、フードやオヤツをゲットするために必要な猫の動作は意外と複雑。
フードがある場所をニオイをヒントに探し、蓋を外し、くぼみに落ちているフードを上手に前足を使って取り出す…。
この一連の流れを猫が理解する必要があるのです。

もちろん、賢くて器用な猫ならすぐに攻略できてしまうかもしれませんが、チャレンジする価値は十分あります。
毎回、穴全てにフードを入れるのではなく、当たりとハズレを作ったり、フードとオヤツを混ぜてみたり…工夫次第で難易度もアップします。
猫との知恵比べ、奥深さに家族の方がハマるかも…?

犬用オモチャですが、猫の知育にもピッタリです。

犬用オモチャですが、猫の知育にもピッタリです。

ニーナ オットソン【数量限定品】トリーツ・ゲーム ハイド・アンド・スライド

人間と同様、ペットにとっても体だけでなく脳を使うことが重要であると考え作られた、スウェーデン生まれの知育トイ「ニーナ・オットソン」シリーズ。
「ハイド・アンド・スライド」は2種類のポケットがある中級レベル。
早食い防止のスロウフィーダーとしても使用可能。BPA、PVC、フタル酸エステル不使用で安心です。

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おわりに

今回は、猫の食欲を刺激する食事の与え方の例についてご紹介いたしました。あくまで一例ですので、猫の性格や住宅事情に合わせてお試しいただければと思います。
もちろん、フードの内容を見直したり、フードを変えることも食欲不振の改善に効果的な対策のひとつです。でも、フードの与え方に関しては、フードの内容ほど注目されていなかったことに気が付く方も多いのではないでしょうか。
フードの切り替えは、猫が気に入るかどうか、与えてみないと分からない部分が大きいので、リスクも伴います。その点、フードの与え方は遊びの一環でもありますから、楽しく取り組めることもポイントなのではないでしょうか。