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2023.11.02

ココが凄いぞ、tamaの腎臓ケア療法食。成分からチェックしてみました

ココが凄いぞ、tamaの腎臓ケア療法食。成分からチェックしてみました

今年2月に発売となった「tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア」。
多くの方にお試しいただいていますが、今回改めて「tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア」のココが凄い!というポイントをまとめてご紹介いたします。
含まれる成分、使用する原材料ひとつひとつにも理由があります。今回はそんなもう少し「tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア」を深掘りできればと思います。

改めて知ってほしい!

改めて知ってほしい!

tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア

●保証分析値
タンパク質 25.5%以上、脂質  30%以上、粗繊維 3.5%以下、灰分  6.5%以下、水分 7%以下
(その他の分析値*ドライマター値)ナトリウム 0.2%、リン 0.44%、カルシウム  0.64%、カリウム  0.67%、マグネシウム  0.088%

○代謝カロリー 440kcal/100g

●原産国名:日本

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猫の腎臓病の困ったを考えて

「tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア」では、慢性腎臓病と闘う猫たちに寄り添ってきた皆様からのお声をもとに作られました。
実際に腎臓病と闘病していく中で、多くの方が以下のようなお悩みを持っていることが分かりました。


・そもそも腎臓用の療法食は食べてくれない
・どんどん食べられる量が減り、瘦せていく
・腎臓への負担を減らしながら栄養補給をさせることが難しい

・病気と闘う体力を維持させることが難しい
・体内に蓄積される腎臓への負担となる成分を排出させたい


多くの方は、やはり慢性腎臓病の猫がなかなか食べてくれず、どんどん痩せていってしまうことに、そして猫の体力を維持させることに悩んでいるようです。
これらのお声を受けて、tamaでは「少ない量でもしっかり栄養」「猫の健康維持に役立つ成分を効率よく」取り入れられるよう、使用する成分や原材料にも工夫を凝らしてみました。

 

猫がエネルギーを取り入れられるよう、MCTオイルを使用


腎臓病になった猫は症状の一つとして食欲が落ち込んだり、腎臓病の療法食が口に合わず食べてくれないなど、何かと食が細くなりやすいようです。
そこで「tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケア」では、少ない量であっても効率的にエネルギーを取り入れられるように「MCTオイル」「ホエイプロテイン」「ブドウ糖」などを採用しています。

MCTオイルとは、ココナッツオイルやパームオイルなどの植物性のオイルに含まれる中鎖脂肪酸油だけを抽出した食用の油を呼ぶことが多いです。、口に入れた後の消化(分解)・吸収の工程が一般的な油とは異なるため、より約4倍程早くエネルギーとして活用できるという特徴があります。
MCTオイルによりスピーディにエネルギーとして活用ができるだけではなく、腎臓の負担を減らすことにもつながります(※)。
また、ホエイプロテインはタンパク質の中でも消化吸収されやすく、ブドウ糖はそのままでもすぐにエネルギーとして使用されるなど、MCTオイル以外にも猫の体内で効率的にエネルギーに換わる栄養を使用しています。

■ ※なぜMCTオイルで腎臓への負担が減るの?

慢性腎臓病になった猫は、低リン、低タンパク食を続ける必要があります。これは腎臓の機能が低下したことで体内にリンが蓄積し、それがさらに腎臓へのダメージとなるためです。
肉食動物である猫にとってタンパク質はエネルギー源でもある大切な栄養素。しかし一方で、タンパク質とリンには相関関係があり、タンパク質が多く含まれる食材にはリンも多く含まれています。また、タンパク質を分解する際に出る副産物は腎臓の負担になることも分かっています。これらのことから、腎臓の機能が低下すると適度にタンパク質を制限する必要があるのです。
しかし、タンパク質を制限して、全体の摂取カロリーが減ってしまうと、体内の筋肉などのタンパク質を分解し、エネルギーを作るようになってしまいます。

これでは、せっかくリンとタンパク質を制限しようとしているのに意味がありません。
自分の筋肉(タンパク質)を食べているようなもので、タンパク質を分解して体内のリンを増やし腎臓に負担をかけてしまっている状態です。
この状態を防ぐために、食事全体から摂取できるカロリーを増やし、速やかにエネルギーに代わるMCTオイルは非常に有用な栄養素となっています。

腎臓の状態に影響するものを吸着・排出する成分を配合

慢性腎臓病の猫は、腎臓の機能が低下して体内の不要物を尿から排出する能力が落ちます。
するといつまで経っても猫の体内では不要な成分が残り続け、それがまた腎臓へのダメージにつながることも。

代表的な不要な成分としては、尿素窒素・BUNやリン、ナトリウムなどのほか、さまざまな種類の細胞の死骸などがあります。
これらは本来、腎臓で血液から分離され、尿として排出されるはずなのですが、腎臓の機能が低下したことで尿として排出することができず、再び血液に戻されて体内を巡るようになってしまいます。
この状態が続くとさまざまな形で猫の体調を崩す原因となってしまいます。

そこでtama 療法食 パウダーフード 腎臓ケアでは、体内で蓄積されていく厄介な成分を少しでも排出させるサポートとして、シスチン、キチンキトサン、クリノプチロライトを配合しました。
これらの成分の表面には細かな穴が空いており、体内に漂う分子を吸着して排出をサポートすると考えられています。

 

実は深く関係!腎臓病と腸内環境

近年その重要性が再度注目されている腸内環境ですが、実は一見関係なさそうな腎臓の状態にも腸内環境は深くかかわっていることが分かってきています。
実は、一部の腸内細菌が作る代謝物は低下した腎臓の働きを補うほか、免疫系の健康維持などにも影響します。
その他にも、「腸腎連関」という言葉も言われるほど様々な形で互いに影響し合っているようなのですが、現在も研究が進められつつある段階です。
マウスを使った研究では腸内細菌がいない状態のものは、一般的な腸内細菌を持つマウスと比較して、腎臓の機能が悪化したことが報告されており、腎臓の機能を維持するために一定以上の腸内細菌が必須らしいことまでは分かっています。

慢性腎臓病の猫では便秘気味になる猫が多くなることも考慮すると、やはり腸内環境を良い状態に維持することは腎臓病の猫にとって大切なこと。
そこで、tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケアには、腸内細菌の餌となる食物繊維、有用菌の代表格であるビフィズス菌、酪酸菌を配合。
腸内細菌が適切なバランスで増えることができるように配慮しています。

おわりに

今回はtamaの療法食 パウダーフード 腎臓ケアに含まれる成分の内、とくに注目の成分について改めてご紹介しました。
猫の慢性腎臓病の食事に関しては「リンとタンパク質の制限」「ナトリウムの制限」などについて説明されることは多いですよね。でも、実際に慢性腎臓病の猫と暮らしている方の中には、日に日に痩せていくうちの子の様子に心を痛めているという方も多いかと思います。
そういった方々のために「家庭でできること」として、tama 療法食 パウダーフード 腎臓ケアをぜひ活用していただきたいです。
そのまま与えても、療法食ドライフードのトッピングとして与えても、水で溶いてシリンジでの強制給餌に使っても、きっとお役に立てるはずです。