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2025.12.11

猫の冬の健康対策|寒さで起こる症状と予防法を徹底解説[#猫研究所]

猫の冬の健康対策|寒さで起こる症状と予防法を徹底解説[#猫研究所]

寒い季節は猫にとって意外なリスクが潜んでいます。被毛に覆われているから安心。と思いがちですが、実は冬は泌尿器系トラブルや消化不良、免疫力低下、関節痛など、健康に影響を与える要因が増える時期です。さらに、猫は寒さに強いのか弱いのか、その基本を理解しておくことも重要です。
この記事では、冬に多い猫の健康トラブルと予防法をわかりやすく解説し、寒い季節を元気に過ごすためのポイントをまとめます。

猫は砂漠にルーツを持つ動物で、暑さには比較的強い一方、寒さには弱い傾向があります。被毛があるからといって油断は禁物。特に短毛種やシニア猫は体温調整が苦手で、寒さによるストレスが体調不良の原因になります。

■具体的に何度だと寒い?

15℃以上:ほとんどの猫は快適。ただし短毛種や高齢猫は少し寒さを感じることも。
10〜15℃:寒さを感じ始めるゾーン。丸くなって寝る、暖かい場所を探すなどの行動が増えます。
10℃以下:多くの猫にとって寒い状態。体温維持にエネルギーを使い、免疫力低下や関節痛のリスクが高まります。
5℃以下:屋外では危険レベル。低体温症のリスクがあり、長時間の滞在は避けるべき。

室内の理想温度:20〜25℃程度、湿度は40〜60%が目安。

CAT's TALK

ゴロー

ゴロー

ボクちん、毛皮あるから寒さなんて平気であります!

ランラン先生

ランラン先生

油断しないことです。10℃を切ると代謝も落ちるんですよ。

ムー

ムー

お兄ちゃん、加湿も忘れないでね。

冬に増える体調不良のパターン

①泌尿器系疾患

冬は水分摂取量が減りがちです。暖房で空気が乾燥し、体内の水分も失われやすい状態に。水分不足は膀胱炎や尿路結石のリスクを高めます。尿が濃縮されることで結晶ができやすくなり、特にオス猫は尿道閉塞の危険が高まります。

■予防ポイント:
・ウェットフードを増やす
・温水を用意する
・複数の水飲み場を設置

CAT's TALK

ゴロー

ゴロー

ややっ!水分不足で男の子は尿道閉塞の危険が高まるのでありますか?

ランラン先生

ランラン先生

男の子のほうが尿道が細く、長いから女の子より詰まりやすいのです。

クリ

クリ

えー、尿道が詰まっちゃうと、おしっこができないから危険なんだよね?ボク、ウェットフードでたくさん水分補給したいな。

②消化器系の不調

寒さで活動量が減ると、腸の蠕動運動が低下し、便秘や食欲低下が起こりやすくなります。さらに、代謝が落ちることで消化機能も鈍り、毛玉症の悪化や嘔吐の頻度が増えることもあります。

■予防ポイント:
・適度な運動を促す遊び
・食物繊維を含むフード
・毛玉ケア用フードやサプリの活用

CAT's TALK

ナナ

ナナ

あたち、ふかふかのベッドでずっと抱っこしてほしいな。

王子

王子

ぬくぬくしながら運動できる環境が必要なのだ!

ランラン先生

ランラン先生

それはなかなか難しいんじゃないですかね。

③代謝低下と免疫力の低下

寒い季節は体温維持にエネルギーが使われるため、免疫細胞に回すエネルギーが不足しやすくなります。さらに、寒さで血流が悪くなると免疫細胞が全身に行き渡りにくくなり、感染症への抵抗力が低下します。

簡単に言うと
・エネルギーが体温維持に偏る → 免疫機能が弱まる
・血流低下 → 免疫細胞の働きが鈍る
・結果 → 猫風邪やヘルペスウイルスなどの感染症リスクが上昇

■乾燥と感染リスクの関係

乾燥した空気は細菌を増やすわけではありませんが、粘膜の防御力を弱めるため、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。鼻や喉の粘膜が乾くと、異物を排除するバリア機能が低下し、呼吸器感染症のリスクが上がります。

予防ポイント:
・加湿器で湿度40〜60%を維持
・水分補給を徹底
・暖房と加湿のバランスを取る

CAT's TALK

ランラン先生

ランラン先生

寒さで免疫力が落ちるんです。乾燥も敵ですね。

ムー

ムー

美容のためにも加湿器は必須だわ。

④関節痛・筋肉硬直

寒さで血流が悪くなると、関節炎や筋肉のこわばりが悪化します。特にシニア猫や肥満猫は要注意。動きが鈍くなることでさらに筋力低下が進みます。

■予防ポイント:
・暖かい寝床を用意
・段差を減らす ・関節サポート成分(オメガ3脂肪酸・緑イ貝など)を含むフードを選ぶ
・ナデナデの延長で血行促進のマッサージなど(◎関連記事:猫をリラックスさせる方法!簡単にできる猫が喜ぶマッサージ♪

冬に必要な食事と栄養管理

寒い季節は猫のエネルギー消費が増える一方、運動量は減りがちです。このバランスを取るためには、代謝を維持しつつ免疫力を高める栄養管理が重要です。

・高タンパク質で代謝をサポート:筋肉維持と体温保持に不可欠
・必須脂肪酸で皮膚・被毛ケア:オメガ3脂肪酸などで乾燥対策
・水分補給を意識した食事:ウェットフード+ぬるま湯で泌尿器疾患系の予防
・免疫力を高める栄養素:ビタミンE・亜鉛など・抗酸化成分
・シニア猫には関節ケア成分:グルコサミン・コンドロイチンなど

CAT's TALK

ランラン先生

ランラン先生

タンパク質でしっかりと体を作り、オメガ3脂肪酸などで皮膚を守りましょう。

ゴロー

ゴロー

ボクちん、サーモン入りのご飯がいいであります!

クリ

クリ

ご飯いっぱい食べたいなぁ~♪

冬は猫にとって隠れたリスクが多い季節です。冬の健康対策は「暖房+加湿+栄養+水分+運動」の5本柱です。これを意識するだけで、猫は冬を快適に過ごせます。
寒さによる代謝低下や乾燥は、免疫力の低下、泌尿器疾患、消化不良、関節痛など、複数の健康トラブルを引き起こします。

私たちができることはシンプルですが重要です。
・室温は20〜25℃、湿度は40〜60%を維持
・水分補給を徹底(ウェットフードでサポート)
・シニア猫には関節ケアも視野に
・定期的な健康チェックで早期発見を目指す

冬の健康管理は人間にも共通することが多いので、一緒に意識的にケアをして寒い季節を元気に乗り越えましょう。