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2025.09.11

猫が身体をすりすりする理由は?すりすりしてもらう人の特徴も紹介[#猫研究所]

猫が身体をすりすりする理由は?すりすりしてもらう人の特徴も紹介[#猫研究所]

猫のなかには人を見かけると足元に近づき、身体をすりすりとしてくれる人懐っこい子も。
「私になついてくれているんだな」と思いたいものの、実際に猫は何を考えてすりすりしているのでしょうか。
また、ある人はすりすりとされていても、自分はすりすりしてもらえない、といった経験をしたことがある人もいると思います。
本記事では、猫が身体をすりすりする理由、すりすりしてもらえる人の特徴について、スタッフ猫が調べた内容を報告いたします。

猫が身体をすりすりする理由は?

猫は、下記を理由に身体をすりすりとしてくることがあります。

安心したいから

猫は縄張り意識が強く、自分の縄張りであることを示すためにさまざまな場所に身体をすりつけてにおいを残します。
猫の身体には臭腺というフェロモンの分泌腺があり、家具やおもちゃだけではなく、私たち家族にもにおいをすりつけてきます。このフェロモンには「自分の存在を示す」「安心感を得る」「敵を遠ざける」などの複数の役割があるとされ、猫の社会的行動に深く関与しています。
自分のにおいに満たされている空間にいることでリラックスできるため、安心のためにすりすりとしてくることがあるのです。

仲間へのあいさつ

複数の猫と一緒に生活をしているご家庭の場合、猫同士で身体をよせてすりすりしている姿を見かけることがあります。
この仕草は先述したマーキングではなく、お互いのにおいを確認しながら親しい仲間へのあいさつを示す行動です。猫同士のすりすりは「アロラビング」と呼ばれ、信頼関係がある猫同士でのみ見られる行動です。
私たち家族に対しても、するりとすりよって去っていくような場合、軽いあいさつをしていると考えられます。

甘えたいから

猫のすりすりには私たち家族に甘えたかったり、おやつをねだったりすることも意味合いとして含んでいます。
過去にすりすりをしたときにおやつをもらった場合、猫は学習して身体をすりよせてくることがあるのです。
また、猫がおねだりをするときは身体をすり寄せてくるだけではなく、やさしく猫パンチをしてくることもあります。

DOG's TALK

クリ

クリ

この間家族が帰ってきたら、ボクじゃない猫のニオイをさせてたんだよ!許せない~って思って、いっぱいすりすりしてボクのニオイに戻してあげたんだ。

ランラン先生

ランラン先生

クリくんみたいに甘えん坊な猫は、すりすりの愛情表現が激しい子もいるようですね。
ちなみに猫の臭腺はあごや額、頬、口の周りなど顔まわりに集中していることもあり、頭突きから始まり全身ですりすりしたりもします。

すりすりする猫としない猫の差は?

すりすりする猫としない猫

すりすりする猫としない猫

すべての猫がすりすりしてくるかというとそうではなく、なかにはすりすりしない猫もいます。
多頭飼育をしている場合、自分のにおいを上書きするためにすりすりしている姿をよく見かけます。
また、シニア猫よりも成猫や子猫、メスよりも縄張り意識が強いオスのほうが、すりすりが多い傾向にあります。
毛の長さについては長い猫よりも短い猫のほうがすりすりの回数が多いほか、発情などのアピールの際も身体をよせてきます。

私たち家族に対するすりすりは、ほとんど実害がないマーキングのため、猫が満足するまですりすりしてもらいましょう。

猫がすりすりしたい人の特徴

下記は、猫がすりすりしたい人の特徴の一例になります。

帰宅後のすりすりはにおいを上書きするため

先述の通り、猫が私たちにすりすりとしてくる理由のひとつとして、自分のにおいを付けて安心したいことが挙げられます。
私たち家族は毎日着る服が異なり、帰宅した際には猫のにおいが消えてしまっていることがあります。そのため、猫は自分のにおいを上書きするために、再度身体をすりよせて自分のにおいを付けようとします。
また、お風呂上りに石鹸のにおいがしているときも、そのにおいに上書きするためにすりすりしてくることがあります。

すりすりされないから嫌いというわけではない

「猫がすりすりしてこない = 自分は嫌われている」と考える人がいますが、実はそうではありません。
自分のにおいが十分についていたり、今はすりすりしたい気分ではなかったりするとき、猫は身体をすりつけてこないものです。
また、私たち家族に手伝ってほしくない、現状に満足しているといったときも、すりすりをしない傾向にあります。
すり寄ってこないことが逆に猫が満足していることを現している、ということもあるのです。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

普段すりすりする猫でも、気分によってはすりすりしないときもあるのであります。猫はとっても気まぐれな生き物であります。

すりすりする部分は撫でられると気持ちいい

撫でられると気持ちいい

撫でられると気持ちいい

猫がすりすりしてくる身体の部位はおでこやあご、頬、首や身体の脇、しっぽなど多岐にわたります。
これらはフェロモンの分泌腺・臭腺が発達している箇所であり、しっかりとにおいを付けられる場所です。
また、このような場所はすりつけると猫自身が気持ちいいと感じる場所であり、自分のにおいとあわせて安心感が増します。
すりすりしているときに私たち家族に撫でられると、とても喜んでいる姿を見せてくれることもあるでしょう。

【関連記事】猫を撫でるための完全ガイド|撫で方のコツとうれしい場所を知ろう

猫にすりすりしてもらうには?

嫌っているというわけではないものの、やはりスキンシップを図るために猫にすりすりしてほしいと思う人は多いことでしょう。
猫にすりすりしてもらうためには、まずは猫に対して好意的である、安心できる存在をアピールすることが重要です。
積極的に触れ合おうとすると嫌がられてしまい、かえってすりすりしてもらえなくなる可能性が高いです。
そのため、猫にすりすりしてほしいときは過度な接触を避けて、適度な距離で付き合うことが重要といえます。

DOG's TALK

ナナ

ナナ

あたちは抱っこしてなでなでされたら嬉しくて手にすりすりしちゃうの~♪

ムー

ムー

わたしはナナとちがって家族のほうからぐいぐい来られるのはあんまり好きじゃないの。気が向いたらすりすりしにいくかもね。

王子

王子

すりすりのタイミングは猫の性格によっても全然ちがうのだ。

おわりに

今回は、猫が身体をすりすりする理由についてご報告しました。
猫は安心したいから・仲間へのあいさつ・甘えたいからといった理由で、自宅内や家族に身体をすり寄せてくることがあります。
すりすりされないから嫌いというわけではなく、猫自身がすりすりする必要がない状況であることが考えられます。
猫がすりすりとしてきたときは、気が済むまで身体をすりすりしてもらいましょう。