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2021.04.08

これってストレス?猫の食欲がない時に。知っておきたいポイントをチェック

これってストレス?猫の食欲がない時に。知っておきたいポイントをチェック

tamaのコンサルティングサービスでも、たびたび寄せられるお悩みのなかのひとつが「急にいつものごはんを食べなくなってしまった」というもの。猫の食欲不振に悩む人は多いようです。
気まぐれなところがある猫は、ある時急にごはんを食べなくなることもあり、そのたびに色々なものを食べさせている方も少なくありません。
本日は、猫の食欲不振の原因を考える時に、チェックしたいポイントをまとめてみました。猫との暮らしにお役立ていただけると嬉しいです。

猫の食欲不振の原因:ストレス

猫の食欲が低下する原因として考えられるものの一つがストレスです。猫は人間が考える以上にさまざまなものにストレスを感じる可能性があります。

【猫がストレスを感じる一例】
・引っ越し、部屋の模様替え
・フードボウルを変えた
・新しい家族(猫、犬、人間の赤ちゃんなど)
・知らない人が家の中にやってきた
・苦手なもの(雷、風の音、地震など)
・長期間の留守番
・気温の変化

・騒音
・家族に遊んでもらえない
・キャットフードが急に変わった
・食事の場所やトイレの人通りが多く落ち着かない


たいていの場合、徐々に落ち着いていくものですが、新しい家族が増えたりした場合は、猫が慣れていくまで時間がかかることがほとんどです。
無理に新しい家族と触れ合わせるなどせず、猫のペースで「安全なんだ」と理解してくれるのを気長に待つのがベストです。

■ ストレスによって食欲が落ちてしまった猫への対策

ストレスによって食欲が落ち込んでしまっている場合は、猫にとってリラックス効果があるといわれているマタタビやキャットニップなどを与えることで食欲が戻るケースもあります。なかなか新しい環境に馴染めず、家族も猫も困っているようであれば、キャットフードに少し振りかけてみるのがオススメです。

猫の食欲不振の原因:病気・トラブル

次に考えられるのが、猫の病気です。やはり胃や腸などに何かしらのトラブルが起きているようであれば、食欲も落ち込んでしまいますし、猫に多い歯周病などのデンタルトラブルによって食事を食べるのが難しくなっているのかもしれません。

食欲が落ち込んでいるほかに、以下のサインが見られる場合は食欲不振に病気が関係している可能性があります。


・元気がなく、じっとしている
・ウンチが出ない、固い

・下痢、軟便が続いている
・飲水量が極端に増えている
・よだれを垂らしている、口臭がきつい
・嘔吐が続いている


※これらのサインは病気のひとつの目安であり、病気を断定するものではありません。

これらの病気の可能性が疑われるサインが見られるようであれば、動物病院で「どれくらいの期間」「どんな症状が出ているか」「健康的な時の食事の量」を伝えて、診察を受けましょう。

猫の食欲不振の原因:フードに飽きた、新しいものが食べたいだけ


猫はとても賢い動物です。猫は、どうすれば私たち家族が「おいしいもの」を食べさせてくれるかを学習していきます。
その中の手段の一つとして、ハンガーストライキのような形で、今までのフードを食べなくなり、別のフードを要求することもあるのです。
猫自信が「このフード、もう飽きちゃったな」と感じた時にも同じように古いフードを食べなくなることもあります。
こればかりは、猫の気持ち次第の部分があるので、防ぐのは難しいです。中には製造ロットが異なっただけで食べなくなることもあります。

■ 食べムラ、飽き性の猫のための対策

食べムラがある猫や、食事に飽きやすい猫の食欲不振対策としては、フードにトッピングをしてみたり、嗜好性の高いウェットフードを与えてみることがあります。
香りや風味に変化をつけることで、猫の食事への興味を掻き立てる効果が期待できます。

こういったトラブルに備えて、猫がよく食べて、体質にも合っている(良いウンチをする)フードを複数ストックしておく「フードローテーション」もオススメです。
定期的にフードを切り替えることで、猫の飽きが来にくくなるほか、特定のフード以外の選択肢を備えておくことで安心感にもつながります。

キャットフードのローテ―ションには他にもさまざまなメリットがあります。詳しくはこちらをチェックしてみてください。

■(関連記事)猫のフードローテーションって?キャットフードを複数用意するメリット

■ 肥満猫の食欲不振は要注意:肝リピドーシス

肥満気味の猫が丸1日以上食事を全く食べない場合、肝リピドーシスという病気になる可能性があります。
猫の肝リピドーシスは、食事が取れなったことで肝臓に脂肪が蓄積して発症する重度の脂肪肝・肝不全のこと。肥満傾向の猫は急に食べなくなってしまうと発症しやすいといわれています。
この状態になってしまうと、非常に根気のいる治療が必要になってしまいます。
とくに歯周病などによって自力で口から食事をとることができない猫の場合は、カテーテルや胃ろうなどの処置が必要になることもあるので、肥満気味の猫の食欲がなくなったら注意する必要があります。

肝リピドーシスのリスクを減らすには、猫の体重管理が大切です。コロコロ太っている猫は可愛らしいですが、ある程度の体重管理は必要になります。

おわりに

本日は猫の食欲不振になってしまったときにチェックしたいポイントをまとめてみました。
猫の食欲不振の原因は特定が難しいのですが、今回挙げた例を参考にチェックしてみてくださいね。
また、猫が1日以上まったく何も食べないというようであれば動物病院で相談するようにしましょう。