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2025.09.18
猫の健康を守るための毎日の習慣とは?食事・排泄・行動から見える健やかな暮らしのヒント
猫との暮らしは、静かで穏やかな時間もあれば、にぎやかで楽しい瞬間もある、豊かで繊細なものではないでしょうか。そんな猫との暮らしの中で猫の健康を守るために大切なのは、日々のちょっとした気づきや習慣の積み重ね。
この記事では、病気を疑う前にできる、猫の「いつも通り」を守るための健康習慣について解説します。
食事は「楽しさ」と「安定感」が鍵
猫にとって食事は、単なる栄養補給ではなく、生活のリズムを整える大切な時間です。毎日決まった時間の食事で猫は安心し、ストレスが軽減されます。
また、フードの種類や食器の高さ、食べる場所の静けさなど、環境によっても食欲は大きく左右されます。
食欲を安定させるポイント:
・食事時間を一定に保つことで生活リズムを安定させる
・フードの鮮度や保存方法に気を配る(酸化や湿気に注意)
・食器の高さや素材を猫に合わせて調整する(首や関節への負担軽減)など
食欲の変化は病気の可能性以外に、気温や環境の変化、ストレスなどが原因になることも。たとえば、来客や模様替え、騒音などが原因で一時的に食欲が落ちることもあります。
排泄は「快適なトイレ環境」が基本
猫は非常に清潔好きな動物で、トイレ環境が整っていないと排泄を我慢することもあります。これは健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、快適なトイレ環境の維持が重要です。
快適なトイレ環境の条件:
・清潔で静かな場所に設置(人の出入りが少ない場所)
・猫の体格に合ったサイズのトイレ(小さすぎるとストレスに)
・猫砂の種類や匂いに配慮(香料が強すぎると嫌がることも)など
排泄物の状態は健康のバロメーターでもありますが、日々の変化を記録することで「その子の普通」がわかるようになります。 たとえば、便の硬さや色、尿の量や回数などをざっくりでも把握しておくと、変化に気づきやすくなるでしょう。
行動観察は「その子らしさ」を知ることから
猫の行動は個性が強く、元気に走り回る子もいれば、静かに過ごすのが好きな子もいます。
大切なのは、「その子らしい行動」ができているかどうか。急な変化があった場合も、まずは環境や生活リズムの変化を見直すことが第一歩です。
観察ポイント:
・遊び方やお気に入りの場所の変化
・眠る時間と場所の変化(暑さ寒さの影響も)
・家族との距離感や反応(甘え方や鳴き方)など
行動の変化は、猫からのメッセージ。病気の可能性を疑うと同時に、「何か気になることがあるのかな?」と寄り添うことで答えが見つかることも。
たとえば、急に高いところに登らなくなった場合、関節の違和感かもしれませんが、単に滑りやすい素材が苦手になっただけということもあります。
触れ合いとケアは「信頼関係の確認」
ブラッシングや爪切り、歯磨きなどのケアは、健康管理だけでなく猫との信頼関係を築く時間でもあります。
無理にやるのではなく、猫が安心して受け入れられるように工夫することがポイントです。
おすすめ習慣:
・毎日少しずつ触れる時間を作る(特に顔まわりやお腹)
・嫌がる部分は無理せず、慣れるまで待つ
・ケアの後はご褒美や遊びでポジティブな印象を残すなど
ケアを通じて、皮膚の状態やしこり、痛みの有無なども自然にチェックできます。
また、ブラッシングは抜け毛対策だけでなく、血行促進やリラックス効果も期待できます。
「記録すること」は未来の安心につながる
猫の健康管理は、日々の記録があることで「いつも通り」がわかり、変化に気づきやすくなります。
スマホのメモやアプリ、紙のノートでも構いません。食事・排泄・体重・行動・ケアの様子を簡単に記録するだけで、獣医師への相談時にも役立ちます。
記録のコツ:
・毎日でなくても、気づいたときにメモする
・写真や動画も活用すると便利
・「気になること」を書き留めておくなど
記録は、猫との暮らしの思い出にもなります。 後から見返すことで、「この頃はこんなことがあったな」と振り返ることもでき、猫との絆を深めるきっかけにもなります。
まとめ
猫の健康を守ることは、病気を探すことではなく、猫が快適に過ごせる環境と習慣を整えること。
食事・排泄・行動・ケア・記録の5つを意識することで、猫との暮らしはより豊かで安心なものになるでしょう。
「いつも通り」が続くことこそ、猫にとっての健康の証。その日常を、優しく支えていきましょう。

