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2020.11.05

シニア猫になっても元気で過ごしてもらうために。こんなことを意識してみよう

シニア猫になっても元気で過ごしてもらうために。こんなことを意識してみよう

猫にはいつまでも健康で過ごしてもらいたいもの。そのためには日頃から健康維持を意識して、実践していきたいですよね。
そこで本日は、シニア猫の健康維持のために知っておきたいポイントをまとめてご紹介していきます。

いつから始める?猫のシニアケア

いつまで経っても可愛らしい猫たちですが、やはり年齢を重ねていくとさまざまな体調不良が見られるようになってきます。

猫のシニア期は一般的に7歳ころから始まるといわれていて、このタイミングでフードを切り替えたり、シニア期を意識したケアを始めるという方も多いようです。
とはいえ、年齢の重ね方も猫それぞれ。7歳になっても元気いっぱいな猫もいますし、シニアらしく寝ている時間が長くなったり、運動量が減る猫もいます。
「いつからシニア期を意識したらいいか分からない」という場合には、一緒に暮らしている家族が観察して、以下のような変化が見られるようになってきたら、シニア期を意識したケアを始めるというのもいいかもしれませんね。

■ シニア期にみられるようになる変化

・被毛がパサつき始めたり、白髪が目立つようになる
・筋肉が落ち、体重の増減が見られる
・食欲が落ち始める
・寝ている時間が長くなる
・遊びにあまり積極的ではなくなる
・高いところのジャンプをしなくなる
・健康診断の数値で、腎臓や肝臓など数値の変化がみられる

シニアになったら腎臓を意識しよう

シニア期の猫に多いお悩みのひとつが腎臓ケアについてのもの。もともと猫は腎臓の病気が多い動物といわれていますが、とくに高齢の猫は腎臓にトラブルが起こりやすくなります。
そのため、健康診断などで腎臓の数値に変化が見られるようになる前から、腎臓を意識したケアを始めたいという方も多いです。

では、猫の腎臓ケアとして普段の生活からできることにはどんなものがあるのでしょうか?
まず、意識したいのはリンとカルシウムのバランスを意識することです。腎臓の健康を維持するためには、リンとカルシウムの比率を1:1~1:2の範囲にすることが望ましいといわれています。
キャットフードの栄養基準を定めている「AAFCO」では、このリンとカルシウムの比率をきちんと基準として設けていますので、総合栄養食だけを食べていれば数値上は問題ありません。

ただ、猫にオヤツや副食を与えている場合にはこのリンとカルシウムのバランスが崩れてしまうことがあります。腎臓の健康が気になり始めるシニア期の猫は、オヤツや副食の量を減らすことも必要になるかもしれません。

DOG's TALK

腎臓ケアの療法食を与えていても、オヤツや副食を食べさせてリンとカルシウムのバランスが崩れてしまっては意味がありません。
とはいえ、猫との楽しいコミュニケーションであるオヤツは楽しみたいですよね。実際に腎臓に異変が見られていないうちであれば、オヤツの量を少なめにしたりタンパク質が高いものを避けるなどして工夫をすることもできます。

皮膚や被毛、関節などを意識するなら


シニア期に入ると、フケが増えたり、被毛のツヤがなくなりパサつきはじめたりと猫の皮膚や被毛にも変化が見られるようになります。そのほかにも加齢に伴って関節を傷める猫も出てきます。
これらのお悩みに共通してオススメの栄養が、EPAやDHAなどに代表されるオメガ3脂肪酸と呼ばれる成分です。

EPAは、オメガ3脂肪酸の内でも特に皮膚や関節の健康維持に働きかける成分として知られています。EPAは魚油から摂取されていて、サプリメントなどにもよく使われています。
DHAは皮膚のバリア機能の維持のほか、神経系にも働きかけることが知られています。猫も加齢に伴い認知機能が低下することがありますので、そういった時を意識してDHAを摂取することもあるようです。
EPAやDHAは青魚などの油分に特に豊富に含まれていますので、魚系のフードやオヤツが好きな猫には自然な形で摂取させることが出来ますよ。

免疫系の健康維持

シニア期になった猫は体力が落ち、病気などへの抵抗力も低下する傾向にあるようです。以前は免疫系が適切に働いて、健康維持できていたものが、徐々に抵抗する力を失って雑菌や病原菌によるトラブルを引き起こしてしまうこともあります。
また、シニア期になると腫瘍などが見つかることもあり、免疫系をより意識するようになる人も増えるようです。

猫の免疫系の健康維持にはサプリメントを取り入れることがオススメです。普段の食事からは取り入れにくい、免疫系の働きをフォローしてくれる成分を効率的に摂取することができます。
また、腸内環境を整えることが免疫細胞の働きのサポートになることも分かっています。お腹の調子を整えるよう、乳酸菌を含むヨーグルトなどを少し猫にも与えてみる、というのも最初の意識としてはいいのかもしれませんね。

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体重管理を意識しよう

シニア期になった猫は、筋力が徐々に落ちていきます。これに伴い、運動量が低下して食事内容が変わっていなくても体重が増えてしまったり、食欲が低下して痩せていくなどの体重の変化が見られることがあります。
また、場合によっては急激に体重の変化が見られることが病気のサインになっていることもあります。

体重増加が見られるようになったようであれば、オヤツの内容や量を見直したり、シニア期向けのカロリーや脂質を抑えたフードへの切り替えを検討するのもいいと思います。
逆に体重が減ってしまっているようであれば、動物病院で相談してみてくださいね。

おわりに

シニア期を迎えた猫の健康管理のポイントをいくつかご紹介しました。今回ご紹介したポイントは、持病などがない猫の健康管理が基本になっています。
育ってきた環境や性格なども猫それぞれ違いますので、一概には言えないのですが、シニア期の猫の健康を意識する時の参考のひとつとして、チェックしてみてくださいね。