• コラム
  • スタッフコラム

2020.12.10

バチッ!静電気の対策法。冬の猫とのコミュニケーションのポイント

バチッ!静電気の対策法。冬の猫とのコミュニケーションのポイント

冬は猫との距離が一気に縮まるチャンス。暖を求める猫たちが私たち家族のそばで過ごしたがることが多くなり、普段よりも甘えん坊な一面を見せてくれることも増えてきます。
幸せな気分になれる冬ですが、冬ならではの注意が必要なことも。その中のひとつが、猫とのコミュニケーションの際にバチッ!と走る静電気。

今回は、猫にとっても私たち家族にとっても厄介な静電気についてのレポートをスタッフ猫が発表いたします。

猫とのコミュニケーションと静電気

猫に触れようとした瞬間、パチッと走る静電気に驚いた経験はないでしょうか。そのほかにも、猫が通った場所にフワフワと抜け毛がくっついてしまったりするのも静電気の仕業が関係しています。

猫はさまざまな場所に体を摺り寄せたり、顔をこすりつけることでニオイを付け、コミュニケーションを取る動物です。
私たち人間とのコミュニケーションでもそれは同様で、猫の愛情表現であるスリスリや撫でるなどの動作によっても静電気が起こりやすくなります。

私たち人間もびっくりしてしまうような静電気は、猫にとっても同じことです。猫が驚いて家族との距離を取るようになってしまったり、度重なる静電気ストレスによって体調に影響が起こらないように、出来る限り対策をしたいですね。

DOG's TALK

ゴロー

ゴロー

ややっ!いきなり鼻先にぱちっと来たら、さすがのボクちんでもびっくりするであります!

ムー

ムー

あら、ムーはついこの前もバチッてなってびっくりしたばかりよ。お兄ちゃんもなってたでしょ?

ゴロー

ゴロー

……え?なんのことでありますか?ボクちん、イヤなことはすぐ忘れるようにしているであります。

ムー

ムー

…。

ランラン先生

ランラン先生

みんなゴローのようにポジティブでいられたら理想ですが、静電気が走ると猫は驚いたり嫌な記憶として残ることが多いようです。

静電気ってどんなもの?

静電気対策を始めるために、まず静電気が起こる仕組みや起こりやすい環境について知っていきましょう。

 

■静電気が起こる仕組み


静電気は、簡単に言うと特定のものに蓄えられている電気が一気に放電されることで痛みや衝撃を感じる現象のことです。電気を溜め込まなければ、一気に放電することはないので、傷みや衝撃を感じることはありません。

しかしながら電気は、ものとものの接触・摩擦などによって簡単に起こり、特別なことをしなくてもどんどん溜まっていってしまいます。
素材が違うもの同士では帯電しやすくなり、とくにアクリルやポリエステルはマイナスの電気を帯びやすく、ウールやナイロンはプラスの電気を帯びやすいという特長があります。そして異なる素材同士が擦れることで、どんどん電気を溜め込んでいきやすくなり、逆の電気を帯びる素材同士では電気が一気に放電されやすくもなるので、注意が必要です。

冬は空気が乾燥しやすいことも、静電気が起こりやすい原因のひとつとなっています。空気中に十分な水分が含まれていれば、空気中の水分を伝って静電気は絶えず放電されています。しかし空気が乾燥すると電気は溜まる一方。猫と触れ合った瞬間に一気に放電され、痛みを感じさせてしまうという訳です。

DOG's TALK

クリ

クリ

クリたち猫ってプラスとマイナスどっちなんだろー?

ランラン先生

ランラン先生

どうやら、猫の毛はプラスの電気をとっても帯びやすい傾向があるようです。人間の髪の毛も同じですね。そして皮膚は弱めのプラスの電気を帯びやすいようです。

ゴロー

ゴロー

じゃあ、どちらもプラス同士の電気を帯びているはずなのに、どうして人間の皮膚とボクちんたちの毛で静電気が起こるでありますか?

ランラン先生

ランラン先生

それは、帯電量の差が関係しています。同じプラス寄りであったとしても、猫の毛と人間の肌では電気を溜め込む量に大きな差があります。より大きな電気を溜め込んでいる猫の毛と人の肌が接触してしまうと、一気に放電が起こって痛みを感じてしまうんです。

■ 静電気が起こりやすいポイントまとめ

猫との暮らしの中で、静電気が起こりやすくなるポイントをまとめてみました。

・暖房を使用するなどで空気が乾燥している状態が続く(湿度は約20%以下)
・異なる素材を使用している服などを重ね着している
・部屋のラグやタオルなどに吸水性が低い化学繊維が多い


化学繊維を多く含むラグなどに猫がゴロゴロすると、静電気を帯びやすくなります。それから、ポリエチレンなどでできたビニール袋も同様です。

静電気対策にできることまとめ


静電気が起こりやすい状況を踏まえて、猫との暮らしの中でできる静電気対策をいくつかご紹介します。

 

■湿度を20%以上に維持する


まず意識したいのが、猫と過ごす部屋の湿度です。湿度が20%以下になると静電気がより起こりやすくなるといわれているので、なるべく湿度が下がりすぎないように注意しましょう。ちなみに、猫が快適に感じる湿度の目安は40%~60%といわれています。加湿器や湿度計を活用して、猫が過ごしやすい環境づくりに役立ててみてください。

 

■猫に触れる前に放電する

猫たちが甘えたそうに寄ってきたら、猫に触れる前にまずは室内の壁にタッチ!して、服に溜め込んだ電気を放電することができます。
壁がすぐそばにないようであれば、木製の家具などでもOKです。一呼吸おいてから猫に手を差し伸べてみてください。
帯電しにくくなるシリコン素材などを使用したブレスレットや、衣服にスプレーすることで帯電を予防するものも効果的です。

 

■猫の皮膚と被毛にも潤いを。

猫の被毛や皮膚に十分な潤いを与えることで、電気を帯びにくくする効果も期待できます。猫の被毛がパサついていたり、フケなどの乾燥のサインが見られたら、猫にも使えるトリートメントなどを活用して、ブラッシングをしてみるのもいいですね。
猫の抜けた毛をブラッシングで取り除くことも、静電気対策にはとても大切です。乾燥や静電気の刺激によってかゆみが起きることもあるので、猫のブラッシングでこまめに猫の皮膚の健康チェックを行ってみてくださいね。

DOG's TALK

王子

王子

ふむ。僕たち猫にとっては少し難しい対策が多いように感じるのだ。寒い時期はどうしてもあったかい毛布に包まって寝たくなるし、ホットカーペットでゴロゴロしてしまうのだ。

ランラン先生

ランラン先生

そうですね、ですからできるだけ私たち猫の家族に対策を頑張ってもらうほうがいいですねえ。あ、人間では水をしっかり飲むことも静電気対策になるそうです。

ナナ

ナナ

あたちたち猫はオシッコトラブルの予防においしいウェットフードを食べるから、人間も静電気対策にしっかり水飲んでね~。ヨロシク~。

おわりに

本日は冬に多くなる静電気が起こる仕組みと対策についてご紹介しました。猫にとってもやはり静電気は厄介なもの。静電気を帯びたままで過ごしていると、ホコリや汚れなどを引き寄せやすくなり、毛玉などの原因にもなりやすいといわれています。
ストレスの原因になるだけではなく、被毛の健康維持のためにも、できることからぜひ対策を始めてみてくださいね。